2012年12月18日

経済思想 八木紀一郎(1)

経済思想 八木紀一郎(日本経済新聞社)を取りあげたいと思います。 

経済学入門シリーズ 経済思想<第2版> (日経文庫)

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この本は日本経済新聞社の出している経済思想の歴史的経緯とその背景に関して解説している本です。
経済思想の歴史的な記述が変遷が主な内容であるため各章ごとにその流れを外観し、疑問点などがあればそれを上げていく形式にしたいと思います。
なお、この本をお持ちでない方でもある程度理解できるよう心がけますが、全てをとりあげるわけではありませんのでご了承ください。

今回は「序章 経済思想への招待」です。

概要
(1)経済思想とは
・経済思想というのは、経済理論や経済制作の基礎にあってその基本的概念や体系的構成を方向づけている考え方。
その中には、制度的・自然的環境の特定の捉え方が含まれています。
・これらは、認識の道具というよりむしろ認識の枠組みであり、しばしば強い価値評価が伴う。
経済的な影響に関して認識するし何らかの結論をえるためには、直感に頼ることはできず、各経済主体の行動パターンを定式化した上で数段の論理的操作を行わなければならい。
こうした概念群を持った経済理論によりドグマの域を脱したものになるが、どのような定式化・論理操作を行うべきかは直感的認識、経済思想に依存する。
→経済思想の発展が経済理論の発展を促すこともある。
・J・A・シュンペーターによると、経済理論は「分析装置」であり、経済思想は「ヴィジョン」
・経済政策論と経済思想の結びつきは経済理論以上に直接的な性格をもち、ときに経済理論の発展に先行することもある。

(2)経済思想の多様性
・経済思想の特徴は、多様でありうるということ。
→第一にどのような集団の組み合わせを準拠集団にするかによって複数の経済思想が成立しうるから。
→第二に経済には多様な調整メカニズムが併存し、どれを基準にとるかで差異が生じるから。
・思想は半鐘が極めて困難で、強い自己維持的な性質をもつ。

(3)再生するアダム・スミス
・ある経済思想が一時死んだとみなされても、復活することがありうる。例:アダムスミス
・大内兵衛「やがて死ぬべき定めであろうがなかなかしなぬのがスミスである」
・サッチャー政権・レーガン共和党政権が富裕層融合コースに制作を変えようとしたとき、アダムスミスはこの流れにさおさした政治家たちのシンボルになった。
・ロバート・ライシュもアダムスミスの「国富論」を意識している。著書「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」は「国富論」の現代版とみなすこともできる。
・アダムスミスの「一般的富裕」に関する記述は現代的に言い直せば、レーガン=サッチャー流のトリックル・ダウン・ポリシーになるでしょうか。
・これらの経緯からわかることは、過去の経済思想を現代に再生させるのは、経済選択を迫られる危機の中での実践的意識なのだということ。

大まかな流れ
この章では、経済思想とはどんなものであるかを大雑把位に説明しています。
「(1)経済思想とは」では、経済思想の定義と性質、それに経済理論・経済政策論との関係を説明。「(2)経済思想の多様性」では経済思想の特徴である多様性とその根拠、また、社会-経済思想の関係に関して説明。「(3)再生するアダム・スミス」では、経済思想が復活・再生する要因をアダムスミスを例に実践的意識と解説しています。

私感
本章では「経済思想は、経済理論や経済政策の体系構成を方向付けているものであり、それらを理解するためには経済思想の理解も重要。また、死んだとみなされる理論にも意味がある」ということがメインテーマでしょうか。
シュンペーターやライシュのことなどまだ知識不足の点もあり細かい点で理解できない所はありますが、重要とみなされる経済思想はそれ以外とどのような差異があるのかに関してどのように考えれば良いかという疑問が残る。
この本のこれ以降の章では時代の流れに沿い重要と思われる経済思想をとりあげていますが、それがなぜ重要で取り上げたのか、あるいは、数多の経済思想の中でどのような経済思想は押さえておくべきなのかを考える基準に関してどう考えれば良いのか。
もちろん。「〜の思想は〜などに大きな影響をおよぼした」という記述から、社会的影響の大きさは重要な経済思想であることの一基準となりえると思いますが。
論理的な一貫性があるとか最低条件はいくつかおもいうかびますが、「のちの世の審査にゆだねられる」ということぐらいしか言えないでしょうか?

第1章に関してはこのようなところです。
*間違いや疑問点、関連する考え、あるいはまとめ方のご示唆などがあればコメント欄にてお願いします。

posted by きょうよくん at 15:26| Comment(1) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
誤字おおすぎ
Posted by at 2014年05月23日 04:39
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